金沢弁護士会所属会員に対する業務妨害に関する会長声明 

本年4月16日、金沢弁護士会所属弁護士が、その事務所内において、同弁護士が関与していた事件の関係者により腹部を刃物で刺されるという事件が発生した。報道によれば同事件関係者は自分が十数年前に依頼した相続事件に関して恨みを持っていたとされている。

弁護士は、複雑多様化した社会の中で法に基づいて様々な利害対立を調整・解決し、基本的人権の擁護と社会正義の実現をめざす使命と職責を担う。民主国家においてその諸活動は最大限尊重され、また、活動の安全が確保されなければならない。

当会では、昭和62年6月に暴力団事務所の排除を求める住民側の弁護団長をしていた会員が暴力団構成員に刺されるという事件が発生した。今回の事件は、報道によれば暴力団とは関係がないもののようであるが、自分の意に沿わないとして、凶器を用いた暴力によって弁護士業務を妨害しようとするものであり、司法制度や法秩序に対する重大な挑戦であって、断じて許すことが出来ない暴挙である。われわれは、このような暴力的手段による弁護士活動の妨害に対しては、一致団結してこれと戦い、弁護士としての使命を貫徹し職責を全うするため全力を尽くす決意である。

2009(平成21)年4月28日
静岡県弁護士会
会長 鈴木 敏弘

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