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知って得する弁護士BOX


2006(平成18)年10月2日(月) 10時45分〜10時55分

法科大学院と法曹人口

弁護士 松田康太郎

   
本日は法科大学院と法曹人口についてお話を伺っていきたいと思います。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
まず、法科大学院とはどのような制度なのですか。
実務を重視した教育をすることにより、法曹としてふさわしい人材を確保しようということで設けられました。
どのような経緯でつくられたのですか。

今までは司法試験が受験戦争と化し、合格率3%程度の極めて過酷な世界であったので、予備校主導のマニュアル主義に傾いていた面があります。そのような弊害を乗り越えるため、むしろ法律家としての人格面でも教育できるようなシステム作りが必要とされました。また、法曹人口を増やすべきだという意見があり、大量増員しても質を落とさないためにも必要だと考えられたのです。

もう法科大学院ははじまっていますよね。
はい。平成16年度にいくつかの法科大学院が開校しました。静岡大学でも平成17年度に開校しています。
先ほど法曹人口を増やすべきだという意見があったということですが、日本の法曹人口は少ないのですか。
少ないという意見もありますが、個人的には疑問です。平成9年の統計ですが、アメリカが約94万人ほどの法律家が居るのに対し、日本では約2万人でした。法曹一人当たりの人口を比較すると、アメリカが290人で、日本は6300人です。そうするとアメリカは日本の約22倍です。
そうすると非常に少ない気がするのですが。

単純な数字の比較では確かにその通りです。しかし、日本とアメリカとでは事件数が違います。
平成16年の日本全国の新受件数は13万5千件であるのに対し、アメリカでは1567万件で、日本の100倍以上です。それに日本ではアメリカにはない、司法書士、行政書士などの範囲を限定された法律事務を行う方たちもいますので、一概には比較できないと思います。

    
今後合格者数はどのように増えていく予定なのですか。
長い間合格者が500人の時代が続きましたが、平成9年ころ700人になりました。その後、徐々に合格者が増え始め、平成16年には1500人と倍増になり、その後も徐々に増えていき平成22年には3000人となる予定です。
その結果法曹人口はどのくらい増えるのですか。
今後は急激に法曹人口が増えていきます。平成15年ころまでは約1.9から2万人であったのが今年の5月の段階で既に2.2万人となり、3千人近く増えています。平成30年までには5万人に増えると予想されています。
静岡ではどうなのですか。

今まで静岡県では登録者のない年もあり、多くても5人くらいでしたが、今年の10月には19名も登録する予定です。

そうすると市民にとっては随分利用し安くなりますね。
確かに、弁護士が増えるので利用しやすくなる面がありますが、問題もあります。
どのようなことですか。
今後年間1割くらいの増員となります。このように急激な増員は、質の低下を招くのは必至だと思います。長年我々の先輩方が努力のうえ獲得した信頼を確保するためにも、質の確保は是非とも必要なものなのです。その点で、多くの弁護士が不安を抱えているところです。
 

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