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下田・掛川地域において弁護士を定着させるための支援制度


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下田地域・掛川地域において
弁護士を定着させるための支援制度

 当会では、これまで、弁護士過疎地域である下田地域と掛川地域において法律相談センターを開設し、弁護士を派遣して法律相談業務を行ってきた。また、2005(平成17)年5月には、下田地域において弁護士過疎地型公設事務所である下田ひまわり基金法律事務所を開設し、弁護士過疎・偏在問題に対応してきた。
 しかし、公設事務所を開設した下田地域においてもその弁護士需要には必ずしも十分に追いついているとはいえない状況がある。また、掛川地域は、人口22万人を抱える地域でありながら、弁護士は菊川市に1人いるだけの「ゼロワン地域」である。従来、同地域は浜松市に近く交通の便がよいこともあって、対応が遅れがちになっていたが、市民に対するリーガルサービスを満たしているとはいえない現状にある。2009(平成21)年からの被疑者国選弁護事件の対象拡大時期を控え、これら両地域において、この問題に対応しうるかという不安も大きい。
 そこで、これら両地域における弁護士定着支援のため、新たな制度を設ける必要がある。弁護士過疎地において法律事務所の開設を促すためには、そのための資金援助だけでなく、その地域において開設するに際しての様々な不安を解消するための支援体制が不可欠である。
 よって、当会は、下記のとおり、補助金による財政的支援策と養成協力事務所・支援委員会による体制的支援策を2本柱とした下田・掛川地域における弁護士定着支援制度を創設し、これら両地域におけるリーガルサービスのより一層の充実をめざすものである。
1.財政的支援策
  1. 県内にある法律事務所が、下田・掛川地域(静岡地方裁判所下田支部管内及同掛川支部管内をいう。以下「当該地域」という。)に2009(平成21)年12月末日までに事務所を開設する予定の新規登録弁護士または登録後3年以内の弁護士を入所させて、1年以上養成する時は、入所時に当会から養成対象者1人に対し養成補助金50万円を当該事務所に支給する。但し、養成対象者が、上記期限までに当該地域に事務所を開設しなかった場合は、これを返還しなければならない。また養成後、当該地域に法律事務所を開設する弁護士に対する開設補助金は2.によることとし、この場合の開設期限は、同年12月末日までとする。
      
  2. 当会所属弁護士が、2009(平成21)年4月1日までに、当該地域に移転して法律事務所を開設した場合は、開設時に当該事務所に対し開設補助金100万円を支給する。但し、事務所開設後3年以内に当該地域の事務所を閉鎖した場合は、これを返還しなければならない。
     
  3. 他会の弁護士又は新規登録弁護士が、2009(平成21)年4月1日までに当会に登録の上、当該地域に法律事務所を開設した場合も、2.と同様とする。
     
  4. 県内にある法律事務所が法人化して、2009(平成21)年4月1日までに当該地域に法律事務所(会員たる社員が常駐する従たる事務所を含む)を開設した場合も、当該法人に対し2.と同様とする。
     
  5. 県内に現にある弁護士法人が2009(平成21)年4月1日までに当該地域に法律事務所を移転し又は会員たる社員が常駐する従たる事務所を開設した場合も、当該法人に対し2.と同様とする。
     
  6. 弁護士法人が当会の承認を得て非社員である勤務弁護士が常駐する従たる事務所を開設する等、上記1.ないし5.に準ずる場合で、常議員会において支援をすることが適当と判断した場合も、1.ないし5.によるものとする。
2.体制的支援策
  1. 養成協力事務所
    当会は、上記財政的支援策1.のために、県内法律事務所の中から養成協力事務所を募る。
    1. 養成協力事務所は、当該地域で事務所を開設しようとする弁護士を受け入れて1年以上養成する。
    2. 養成協力事務所は、当該弁護士が当該地域で事務所を開設した後も、利益相反にあたらない限り事件処理その他についてアドバイスをするなどしてこれを支援する。
    3. 養成協力事務所は、その事務所で養成して当該地域で事務所を開設した弁護士が、開設時に、将来養成協力事務所に戻ることを希望した場合には、原則としてこれを受け入れるものとする。
     
  2. 支部支援委員会
    当該地域に対応する当会各支部は、上記財政的支援策により支援を受けた弁護士又は弁護士法人のために、支援委員会を結成する。
    1. 支援委員会は、支部所属の当会副会長・支部幹事長・その他の支部会員若干名で組織する。
    2. 支援委員会は、当該地域における国選弁護事件・法律扶助事件・法律援助事件などの調整、バックアップ体制の構築、及び事務所運営その他についての相談協議など、上記弁護士又は上記弁護士法人の常駐弁護士に対し必要な支援を行う。
3.適用要件等
  1. 本制度の適用を受けるためには、予め常議員会の承認を得なければならない。
     
  2. 当該地域おいて上記財政支援策による補助金を受けて事務所を開設した弁護士又は弁護士法人所属の弁護士で当該地域に常駐する弁護士は、日本司法支援センターと契約をして民事法律扶助、被疑者・被告人国選弁護担当者として登録し、かつ、当会の一般法律相談、当番弁護士を担当しなれけばならない。また、クレサラ相談、犯罪被害者相談、高齢者・障害者相談のうち少なくとも1つに相談担当者として登録しなければならず、刑事被疑者弁護援助制度及び少年保護事件付添援助制度を十分活用するよう努めなければならない。
     
  3. 本制度は、2007(平成19)年4月1日から施行し、2009(平成21)年12月末日まで下田地域・掛川地域、各3件を限度とする(当該地域に複数弁護士が常駐する法律事務所を開設する時は、これを全体として1件として1件分の補助金を支給)。
     
  4. 本制度適用申請に関する手続規定は、常議員会においてこれを定めることができる。
     
  5. 常議員会は、本制度の趣旨を変更しない範囲内において、適用対象・適用要件等を変更することができる。
     
  6. 本制度は、日本弁護士連合会の無利息貸付制度である弁護士定着支援事業(開設資金は500万円まで、運営資金は年間400万円まで。貸付時より7年以内での分割返済)、又は弁護士法人支援事業(前記に準じる)を活用することを前提として想定しているが、本制度適用の必要要件ではない。
以 上

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