このたび、2025年(令和7年)4月1日付で、静岡県弁護士会の会長に就任いたしました。2002年に静岡県弁護士会に登録し、今年で23年目になります。
1年間どうぞよろしくお願いします。
静岡県弁護士会は、静岡県内に事務所等を置く全ての弁護士が加入する弁護士法に基づく団体です。2025年4月1日現在、会員数は546名です。
弁護士は、法律により、「基本的人権を擁護し、社会正義を実現することを使命とする。」と定められています(弁護士法第1条)。弁護士会は、個々の弁護士が「基本的人権の擁護」と「社会正義の実現」という使命を十分果たすことができるよう支援するとともに、そのような使命を持つ弁護士の集団として社会正義の実現のために活動しています。
市民の皆さまは、日頃、「基本的人権」という言葉を意識する機会は少ないかもしれません。しかし、人は誰でも生まれながらに「基本的人権」を持っていて、そのような存在として尊重されなければなりません。
弁護士会は、多様な立場の方の「基本的人権」が相互に尊重される社会の実現のため、様々な委員会(人権擁護委員会、子どもの権利委員会、民事介入暴力対策委員会、消費者委員会、犯罪被害者委員会、高齢者・障害者総合支援センター等)を組織し、法的な観点から活動し、社会に向けて発信をしています。
当会の再審法改正に向けた活動も、その一環です。昨年、静岡地方裁判所にて、いわゆる袴田事件、袴田巖さんに対する再審無罪判決が出ました。事件から58年、そして48年近い身柄拘束を経ての無罪判決です。事件の当地である静岡県の弁護士会として、本年も、引き続き、不備のある再審手続の速やかな是正に向けて活動を続けます。
そして、弁護士会は、広く市民の皆さまや事業者のために、各支部(静岡、沼津、浜松)において、様々な法律相談を実施しています。一部に電話による相談もあります。
日常生活でのトラブルなど「法律の問題なのかな?」ということでも、お気軽にご相談いただければ幸いです。法律の専門家である弁護士が、ご相談者の抱える事情、紛争状況に応じて、法的観点からアドバイスを提供します。
詳しくは、当ホームページの法律相談欄をご覧いただくか、お近くの弁護士会支部にお問い合わせください。
そのほかにも、当会は、市民の皆さまに「弁護士会があってよかった」と思っていただけるような存在であることを願って、様々な活動に取り組んでおります。
ご理解とご支援をお願い申し上げます。
2025年度(令和7年度) 静岡県弁護士会 会長 村松 奈緒美