政府は、5月13日に「法曹の養成に関するフォーラム」の開催を発表した。
このフォーラムにおいては、本年8月までに司法修習生の給費制の存廃問題を含む法曹養成課程への経済的支援の在り方がまず検討され、引き続いて、法曹人口問題を含む法曹養成制度全体の在り方が検討される。
三権の一つである司法を担う法曹の養成は、国民の権利にとって極めて重大な問題である。
しかし、政府の発表によれば、このフォーラムの会議は非公開とされている。議事内容については、「原則として、会議終了後速やかに議事録を作成して公表する」とされるに過ぎず、議事録が議論内容の全部を記載するのか、要約だけを記載するのか、また発言者が顕名で公表されるのか等さえ明らかではない。
前記のように国民にとって極めて重大な問題であって、国民の意思を十分に反映させなければならない。国民が正しくその意思を表明するためには、フォーラムの会議を公開する必要がある。
よって、当会は、政府に対して、会議を公開し、議事録を顕名にするとともに、会議内容の全部を記載したものにするよう強く求めるものである。
2011(平成23)年5月24日
静岡県弁護士会
会長 齋藤 安彦
静岡県弁護士会
会長 齋藤 安彦